砂質露地畑におけるパンライシメータ法による農薬鉛直浸透量の測定

概要

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パンライシメータ法を用いて砂質露地畑における農薬の鉛直浸透量を測定した.パンライシメータの集水パン(30×30cm)は, 地表下50cmに設置した.試験期間中(125日間)における総土壌浸透水量は608.2mmで, 総降水量の65%に相当した.また, 日平均土壌浸透水量は, 2回の大量降雨により顕著に増加した.供試農薬は, ジメトエート, シマジン, メトラクロール, ダイアジノン, クロロタロニルとし, トレーサーとしてCl^-を用いた.その結果, ジメトエートとシマジンが土壌浸透水中から検出され, 最高濃度はそれぞれ18.4ppbと1.0ppbであった.土壌浸透水中のジメトエート濃度は, Cl^-濃度の上昇と同時に最高値に達した.シマジンの濃度推移は, ジメトエートと比べて検出時期が遅延し, 最高値が低く, ピークの形状が不明瞭であった.試験期間中における総農薬鉛直浸透量は, ジメトエートが2.99mg/m^2, シマジンが0.33mg/m^2であり, 流出率はそれぞれ3.5%と0.4%であった.ジメトエートの日平均鉛直浸透量は, 最初の大量降雨により顕著に増加した.
2000-08-20