新規 N-フタロイル-L-スレオニン類及びそれらの脱水フタルイミド類の合成と植物成長調節活性
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概要
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植物成長調節活性を有する新規N-フタロイル-L-スレオニン類(P-Thrs)及びそれらの脱水フタルイミド類(2-フタルイミド-2-ブテン酸, P-BTEAs)は容易に合成され, イネ幼植物に対して強い根の成長促進活性を示した.合成P-ThrやP-BTEA類のうちで, 特に(Z)-2-フタルイミド-2-ブテン酸(P-BTEA, 6a), (Z)-2-(4-クロロフタルイミド)-2-ブテン酸(4-CIP-BTEA, 6b), (Z)-2-(3-フルオロフタルイミド)-2-ブテン酸(3-FP-BTEA, 6c)はイネ幼植物に対して特に強い根の成長促進活性を示した.それらの根の成長促進活性は1×10^<-4>Mの濃度で対照区の3.3∿3.7倍であった.何れのP-BTEAは元のP-Thrよりもイネ幼植物に対して強い根の成長促進活性を示した.一方, レタス幼植物に対しては4-Cl-P-BTEA(6b)と4-Me-P-BTEA(6e)のみが1×10^<-4>Mの濃度で弱い根の成長促進活性を示し, いくつかのP-ThrとP-BTEAは1×10^<-3>Mの高濃度においては根および胚軸の壊死を引き起こした.
- 日本農薬学会の論文
- 1999-05-20
著者
-
田中 聰子
Laboratory Of Bioorganic Chemistry Department Of Chemistry National Industrial Research Institute Of
-
片山 正人
Cooperative Research Laboratory For Plant Growth Regulator Development (pgr-labo) National Institute
-
片山 正人
Laboratory of Bioorganic Chemistry, Department of Chemistry, National Industrial Research Institute
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