イプコナゾールの立体異性体の合成とそれらの殺菌および植物生長抑制活性
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概要
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水稲種子消毒剤であるイプコナゾール, (1RS, 2SR, 5RS;1RS, 2SR, 5SR)-2-(4-クロロベンジル)-5-イソプロピル-1-(1H-1, 2, 4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノールの有効成分である2種類のジアステレオ異性体5a, 5bと他の2種類のジアステレオ異性体(1RS, 2RS, 5RS)-5c, (1RS, 2RS, 5SR)-5dを合成し, それらの殺菌および植物生長抑制活性を調べた.In vitro試験でのイネばか苗病菌, イネごま葉枯病菌, イネいもち病菌に対する各ジアステレオ異性体の殺菌活性の比較では, 5a, 5bおよび5dが高い活性を示した.In vivo試験では, 5dの活性が, 5aと5bの活性より少し低下し, 活性の差がみられた.イネ種子処理による植物生長抑制活性試験では, 5dに弱いながら節間伸長抑制活性がみられた.5aと5bの光学異性体間のin vitro試験での殺菌活性比較においては, 各(-)体はそれぞれの各(+)体に比べ活性が高かった.
- 日本農薬学会の論文
- 1997-05-20
著者
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最勝寺 俊英
呉羽化学工業株式会社合樹・化学品事業部化学品開発部
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伊藤 篤史
呉羽化学
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熊沢 智
呉羽化学
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伊藤 篤史
Nishiki Research Laboratory, Kureha Chemical Industry Company, Ltd.
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最勝寺 俊英
Nishiki Research Laboratory, Kureha Chemical Industry Company, Ltd.
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熊沢 智
Nishiki Research Laboratory, Kureha Chemical Industry Company, Ltd.
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