殺虫剤エトフェンプロックスの光化学的, 化学的酸化分解反応
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概要
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非エステル系ピレスロイド様殺虫剤エトフェンプロックスは酸素存在下で, 懸濁水溶液中およびガラス表面上で紫外線照射によって, ベンジル位が酸化され主生成物のエステルになるほか, 酸化的ベンジルエーテル結合の開裂により生成されたと考えられる3-phenoxybenzaldehyde, 3-phenoxybenzoic acid, 4′-ethoxyacetophenone, 2-(4-ethoxyphenyl)-2-methyl-1-propanol, 2-(4-ethoxyphenyl)-2-propanol等も生成した.しかし, 窒素気流下の懸濁水溶液中では酸素存在下とまったく異なった結果を示し, 分解に酸素を必要とすることがわかった.一方, エトフェンプロックスのJones試薬による酸化反応は光によるものと相似した結果を示した.いくつかの増感物質がエトフェンプロックスの光分解に対して, とくに最初の2時間以内に強い促進効果を示した.
- 日本農薬学会の論文
- 1990-08-20
著者
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曹 栄
Laboratory Of Pesticide Chemistry Department Of Agricultural Chemistry Kyushu University
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江藤 守総
Laboratory of Pesticide Chemistry, Department of Agricultural Chemistry, Kyushu University
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