水和剤施用後のタバコ植物中のアセフェートおよびメタミドホスの挙動
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概要
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有機リン系殺虫剤のアセフェート水和剤をタバコ葉面に散布した場合の, アセフェートおよびその代謝物のメタミドホスのタバコ植物中での動向について調べた.すなわち水和剤散布後の経時的消長, 葉組織内への浸入, 葉内移行および葉間移行などについて実験を行ない, 次の結果を得た.経時的消長 : 経過日数に対して残留量を対数で表わすと, タバコ葉中のアセフェート濃度はほぼ直線状態で減少したが, 散布後3∿7日まではやや減少が早く, 約2カ月で1ppmまで減少した.そのときのアセフェートからの代謝により生成するメタミドホスは, 散布後7日までは増加し, それ以降は経過日数に従って減少した.またガラス板上に放置したアセフェートは, 葉面上よりも分解が少なく, メタミドホスへの代謝もみられなかった.葉組織内への浸入 : アセフェートは散布処理後24時間で残留量の22%, 7日後で82%は葉組織内に浸入した.葉内移行 : 左半葉に散布したアセフェートは, 2日後に主脈に多く移行し, その後右半葉にメタミドホスの形で残留した.葉元部から葉先部への移行のほうが, 半葉間の移行よりも移行量が多かった.葉間移行 : 散布葉から遠い葉ほど移行量は小さくなる傾向を示したが, 移行量は非常に少なかった.
- 1982-05-20
著者
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