除草剤アロキシジムのエンバクに対する影響の組織学的観察
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概要
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栽培エンバクを用いて, アロキシジムの効果を検討した.供試剤の0.4kg/ha相当量散布されたエンバクは, 2日以内に新葉伸長の完全停止がみられた.処理後5日目の葉鞘部について, 茎頂付近の縦断面を肉眼観察した結果, 分裂組織部の褐変が認められた.しかしこのような状態での新葉, 展開葉との間には, 外見上の変化は認められなかった.その後, このような褐変は, 基部全体から各部に拡大し, 植物全体が枯死するに至った.このようなことから, アロキシジムの効果について, 茎頂部分の光学的検鏡を行なった.アロキシジム散布12時間後の茎頂分裂組織での細胞配列はきわめて不規則であり, また高倍率での検鏡では, 核はすべて凝集しており, 無処理区に見られたような分裂像は認められないことがわかった.アロキシジムはイネ科植物に卓効を示すが, これはイネ科植物の茎頂部の分裂組織に作用し, 植物を枯死に至らしめるものと推察された.
- 日本農薬学会の論文
- 1980-11-20
著者
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石川 尚雄
Nisso Institute for Life Science, Nippon Soda Co., Ltd.
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奥貫 進
Nisso Institute for Life Science, Nippon Soda Co., Ltd.
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奥貫 進
Nisso Institute For Life Science Nippon Soda Co. Ltd.
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川名 貴
Odawara Research Center, Nippon Soda Co., Ltd.
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川名 貴
Odawara Research Center Nippon Soda Co. Ltd.
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川名 貴
Nisso Haibara Agricultural Research Station Nippon Soda Co. Ltd.
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石川 尚雄
日本曹達(株)小田原研究所
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広野 好彦
Nisso Institute For Life Science Nippon Soda Co. Ltd.
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