エクロメゾール(パンソイル^[○!R])によるトウモロコシべと病の防除
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概要
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トウモロコシべと病に対して有効な薬剤は現在まであまり知られていない.本病の被害を伴う感染は, 熱帯地域では播種後20日間にすぎないので, 播種時に土壌処理により効果を示す薬剤があれば, 実用化の可能性が高いと判断される.ガラス室内で, 5種類の薬剤を播種時に, それぞれ土壌処理(水溶液の灌注または粒剤の土壌混合)し, 2∿3葉期にべと病菌を人工接種した.その後, 全身病徴を示す発病株を調査し, 薬剤の効果を判定した.その結果, エクロメゾール(パンソイル^[○!R])だけが高い防除効果を示した.とくに乳剤の効果が高く, 粉剤は同一の薬量でも効果が若干劣った.エクロメゾールは圃場試験でも高い効果を示した.さらに, 乳剤を0.6g/m^2ずつ, 播種5日後(発芽時)および播種13日後の2回に分けて処理すると, 高い効果を保ち薬剤の施用量を減ずることができた.^<14>C-エクロメゾールを土壌処理して, トウモロコシ体内での分布を調べたところ放射能は展開葉および未展開葉に均一に分布しており, エクロメゾールが植物体内に吸収され病原菌に作用するものと考えられる.
- 日本農薬学会の論文
- 1979-11-20
著者
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小林 尚志
Hokuriku National Agricultural Experiment Station
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梶原 敏宏
Tropical Agriculture Research Center
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稲葉 忠興
National Institute of Agricultural Sciences
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スジャディ M.
Central Research Institute for Agriculture
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オチム S.
Central Research Institute for Agriculture