高感度人間の図柄に対する感情評価
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概要
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被服は直感や感情に訴えて美的感情を誘起するものであり, 色・図柄などがお互いに共存して, 感情効果に影響を与えていると考えられる。前報において高感度人間の色彩感情における特異性を検討したが, 今回は被服によく使用される図柄に対する評価に, 高感度人間が示す特徴的傾向をとらえるため実験を試みた。その結果, 高感度群は低感度群に比して次のような特徴的結果が得られた。1) 4図柄ともポジをモダンではあるが親しみがなく, ネガを優雅で親しみがあると評価していた。2) 格子柄に対してはよりモダン, 花柄に対してはより優雅であると評価していた。3) 因子構造に違いがみられ, 低感度群で第I・第II因子に属していたイメージ項目が高感度群ではそれぞれ第II・第I因子に属していた。4) 低感度群が一般的・静的なイメージ項目の負荷が高いのに対して, 高感度群は個性的・斬新なイメージ項目の負荷が高かった。5) 図柄より色で評価する傾向が強かった。
- 日本色彩学会の論文
- 1993-08-01
著者
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