専科大学法案の再評価
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概要
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高専制度は元来「専科大学法案」として構想されたものであるが,3度にわたる国会提出にもかかわらず,いずれも審議未了・廃案となっている.代わって登場した「高専法案」は高等教育機関としての体裁上,明らかに後退したものになった.そのため,高専教職員組合と国専協双方のプロジェクトチームによりこの度,相次いで提示された高専の将来構想案は,期せずして,ひとまず当初の「専科大学法案」に近づこうとするところから始まっている.そこで本稿では,同法案が構想され廃案に追い込まれた背景と根拠を整理し,改めて今日的な視点からその評価を問い直すことによって,これら先行研究の補足を企図した.その結果,同法案の構想自体は従来からの大学制度を踏襲した温厚なもので,短大の改編を前提としないかぎり支持が得られたことが明らかになった.したがって将来的に,高専は短大とは別個の5年制専科大学として再生できる余地は多分に残されていると言えよう.
- 日本高専学会の論文
- 1996-01-31
著者
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