早期多発胃癌と直腸進行癌の同時性重複癌の1例
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概要
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われわれは胃多発癌と直腸癌の重複癌症例に対し1期的根治術を施行しえた. 症例は56歳の男性, 便通異常を主訴に来院, 直腸指診にて腫瘍を触知し, 大腸内視鏡検査にて限局隆起型進行癌を認めた. 生検にて中分化型腺癌との診断をえた. 術前検査中の胃内視鏡検査にて, 早期多発胃癌を発見した. 1期的根治術可能と考え, 胃全摘術 + 第 I 群リンパ節の郭清および直腸癌に対して低位前方切除術+リンパ節郭清を施行した. 術後約1年の現在健在であり, 特記すべき腹部症状もない. 胃と大腸に重複癌はまれではないが, 胃癌が早期多発癌であった点はまれである.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1993-04-01
著者
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