骨形成不全症に依存した膀胱浸潤S状結腸癌の1切除例
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概要
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先天性骨形成不全症に依存したS状結腸癌の1例を経験した.症例は49歳の女性.身長110cm, 体重26kg.5歳時より受動的仰臥位で, 脊柱および四肢の著明な変形を認めた.平成10年4月より腹痛, 腹部腫瘤を自覚した.8月, 当院にて膀胱浸潤をともなったS状結腸癌と診断のもと, S状結腸切除, 膀胱部分切除および子宮付属器切除術を施行した.挿管を含め麻酔上の問題を認めなかった.病理組織所見は, 中分化腺癌, si, n2, stage 3bであった.第2病日に右無気肺を来すも理学療法にて改善した.創傷治癒遅延もなく経過は良好であった.骨形成不全症患者における5-FU中毒が報告されており, DPD活性や血中5-FU濃度を測定下に, 5-FUを経口投与した.術後10か月目に膀胱局所再発と肝転移再発を認め, 術後1年7か月目に死亡した.骨形成不全症に依存した上皮性悪性腫瘍の報告は乳癌2例, 卵巣癌1例のみで, 大腸癌の報告を認めない.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 2001-09-01
著者
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辻本 正彦
大阪警察病院臨床病理科
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福井 伸哉
兵庫医科大学心臓血管外科
-
赤松 大樹
大阪警察病院外科
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城戸 哲夫
大阪警察病院呼吸器外科
-
城戸 哲夫
大阪警察病院 麻酔科
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仲原 正明
大阪警察病院外科
-
中尾 量保
大阪警察病院外科
-
今分 茂
大阪警察病院検診センター
-
木村 一隆
大阪警察病院外科
-
今分 茂
大阪警察病院外科
-
福嶌 五月
大阪警察病院外科
-
黒住 和史
大阪警察病院外科
-
福井 伸哉
大阪警察病院外科
-
福島 五月
大阪警察病院外科
-
仲原 正明
大阪警察病院 呼吸器外科
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中尾 量保
大阪警察病院
-
黒住 和史
国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター外科
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福嶌 五月
大阪大学小児外科
-
辻本 正彦
大阪警察病院
-
福井 伸哉
大阪警察病院呼吸器外科
-
木村 一隆
大阪警察病院呼吸器外科
-
福嶌 五月
大阪警察病院呼吸器外科
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