肝細胞癌手術における残肝側の逸脱門脈腫瘍栓除去の経験
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概要
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門脈本幹に腫瘍栓が進展した肝細胞癌の手術中に, 残肝側の門脈内に腫瘍栓が逸脱した症例を経験し, 逸脱腫瘍栓の除去に成功したので報告する.症例は48歳の男性.画像診断で肝右葉前区域を中心とした12cm大の肝細胞癌を認めた.腫瘍は門脈前枝から右枝に至る腫瘍栓を形成し, 下大静脈にも進展していた.このため, total hepatic vascular exclusion下に, 肝右三区域切除術をanterior approachで施行した.肝門部処理を先行させたが, 門脈右枝の切離前に門脈腫瘍栓が流出し, 残肝となる外側背側亜区域_2の左半分が暗赤色に変色した.術中超音波検査で_2の門脈枝内に腫瘍栓を認めた.門脈横走部を切開し, Fogartyカテーテルを挿入して腫瘍栓を摘出した.すると変色域の色調は直ちに回復した.術後経過は良好で, 第54病日に退院した.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1998-08-01
著者
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尾関 豊
静岡医療センター外科
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尾関 豊
国立東静病院
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金子 順一
東海大学外科
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立山 健一郎
国立東静病院外科
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角 泰廣
国立東静病院外科
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吉田 直優
国立東静病院外科
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金子 順一
国立東静病院外科
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今井 直基
国立東静病院外科
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坂東 道哉
国立東静病院外科
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東 正樹
国立東静病院外科
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東平 日出夫
国立東静病院外科
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東 正樹
静岡県立総合病院外科
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東平 日出夫
大阪府立泉州救命救急センター
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東平 日出夫
聖隷三方原病院 救命救急センター
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東平 日出夫
泉州救急医療センター
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角 泰広
国立東静病院 外科
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東平 日出夫
日本外傷学会 Trauma Registry 検討委員会
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東平 日出夫
西オーストラリア大学医歯健康科学部
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