閉塞性黄疸のヒト natural killer 活性に及ぼす影響についての実験的ならびに臨床的研究
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概要
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閉塞性黄疸のnatural killer(NK)活性に及ぼす影響とその要因について検討した.7例の閉塞性黄疸症例において4種の胆汁酸すなわちglycocholicacid(GCA),taurocholic acid(TCA),glycochenodeoxycholic acid(GCDCA),taurocheno-deoxycholic acid(TCDCA)は,著明な高値を示した.閉塞性黄疸症例のNK活性(12.2±2.8%)はコントロール(43.9±6.7%)に比べ低値を示したが,減黄後には改善傾向を認めた.6例の黄疸血清で7日間,in vitroにおいて前培養処理した健常人のリンパ球NK活性は顕著に抑制された(4.9±5.6%).抱合型ビリルビン,TCA,TCDCAおよびGCAによる前培養処理では7日目まで影響を認めなかった.GCDCAでは5日目以降(5日目;5.6±2.6%,7日目;4.3±3.5%)に有意の低下を認めた(p<0.01).以上より閉塞性黄疸血清がヒトNK活性を抑制することが明らかとなり,GCDCAが重要な抑制因子の1つであることが示された
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1992-04-01
著者
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