Nucleolar organizer regions よりみた残胃粘膜の細胞動態に関する検討
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概要
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残胃癌19例の腫瘍部および非腫瘍部3か所の計4か所について argylophilic nucleolar organizerregions (以下, AgNOR と略記) 染色を行い, 細胞増殖活性について検討を行なった. 吻合部 (胃腸吻合部) および縫合部 (吻合部以外の切除断端の埋め込み部) の AgNOR 数は口側断端部に比べ有意に高値を示し, 十二指腸液の胃内への逆流による増殖活性の亢進が示唆された. 腺窩上皮の過形成, 粘膜下侵入腺および嚢胞腺などの組識学的変化は術後年数の長い Billroth II 法再建群の吻合部, 縫合部に顕著に認められた. AgNOR 数はこれらの組識において高値を示し, 十二指腸液逆流による組織破壊に対する細胞増殖活性の上昇が示唆された. 以上より残胃吻合部, 縫合部粘膜の細胞増殖活性の上昇が認められ, 特に腺窩上皮の過形成, 粘膜下侵入腺および嚢胞腺などの組識学的変化の細胞増殖活性は高く, 残胃断端部癌の発生との関連性が示唆された.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1995-01-01
著者
-
孝冨士 喜久生
久留米大学医療センター外科
-
辻 義明
甘木朝倉医師会立朝倉病院
-
孝冨士 喜久生
久留米大学 医学部外科
-
掛川 暉夫
久留米大学第1外科
-
青柳 慶史朗
久留米大学外科
-
武田 仁良
久留米大学外科
-
掛川 暉夫
久留米大学
-
児玉 一成
久留米大学第1外科
-
辻 義明
久留米大学医学部 第一外科
-
児玉 一成
公立八女総合病院外科
-
辻 義明
久留米大学医療センター外科
-
武田 仁良
久留米大学 医学部 外科
-
末松 哲
公立八女総合病院外科
-
末松 哲
久留米大学第1外科
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