残存予定肝領域の肝静脈血流量およびICG除去量測定による肝予備能に関する研究
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概要
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肝切除後の肝不全防止のためには術前に残存肝の予備能を測定して肝切除不適合を除外する必要がある.そこで肝切除例30例を対象として術前に持続的局所熱希釈法を用い残存予定肝領域の肝静脈血流量とICG除去量を測定し両測定値と術後肝不全との相関について検討した.肝硬変非併存例では残存予定肝領域の肝静脈血流量が300ml/minでも術後経過良好であったが,肝硬変併存例では600ml/min未満で肝不全に陥る傾向が大であり,同領域のICG除去量が0.1mg/min未満の症例は全例肝不全で死亡した.したがって肝硬変併存例では残存予定肝領域の肝静脈血流量が600ml/min未満,ICG除去量がO.1mg/min末満の症例は肝切除の適応から除外すべきである.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1988-09-01
著者
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