経腹的食道離断術後の下部食道括約筋機能 : EEA使用例の食道内圧所見を中心にして
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概要
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経腹的食道離断術(EEA使用)を施行した25例を対象とし,下部食道括約筋機能,食道運動,術後嚥下障害について食道内圧測定,内視鏡観察より検討した.術前の下部食道括約筋圧(LESP)は28.1±5.1cmH_2Oと正常であるが,下部食道括約筋長(LESL)は38.1±7.9mmと短縮していた.LESPは術後2週で11.1±2.1cmH_2O,2年で24.2±5.8cmH_2Oと有意に低下したが,嚥下障害は術後6ヵ月以内に消失した.吻合部狭窄は,術後1ヵ月で45%,2年で10%に減少した.ステイプル露出は,1ヵ月で27%,2年で22%であった.食道運動障害は,下部食道の陽性波高の低下,陽性波発現時間の遅延によるもので,術後8週に回復した.LESPの術後の長期低下は,ステイプル露出が影響していると思われた.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1987-12-01
著者
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