多発性動脈炎による小腸多発穿孔の1例
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概要
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多発性動脈炎(以下PNと略す)は,中小動脈のフィブリノイド変性を主とする血管全層炎であり,全身の各臓器をおかす予後不良な膠原病である.そのため,臨床症状も多彩であり,病期が進行して初めて本症と診断される症例も少なくない.現在,PNに有効な薬剤としてステロイドがあり,同剤の適応を早期に決定することが予後の改善につながるものと考えられる.このたびわれわれは,小腸多発穿孔にて手術施行し,術直後より膠原病による血管炎を考えステロイド大量使用し,救命しえた本邦第1例目と思われるPN症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1987-09-01
著者
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