硬化剤注入療法による食道静脈瘤の治療成績
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概要
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硬化剤注入療法による食道静脈瘤の治療成績を検討した.対象は過去2年5ヵ月間の食道静脈瘤症例41例で,出血症例13例,非出血症例28例である.5% Ethanolamine Oleateを硬化剤として用い,内視鏡下に静脈瘤内に注入した.食道静脈瘤出血に対する止血効果は良好で,出血症例全例が止血した.硬化剤注入療法施行後の食道静脈瘤出血は本療法施行8ヵ月後,わずかに1例にのみみられたにすぎない.硬化剤注入療法施行後,1ヵ月未満に3例,1ヵ月以降に7例が死亡したが,死因はいずれも基礎疾患の進行に関連しており,食道静脈瘤出血によるものではなかった.硬化剤注入療法の合併症は少なく,いずれも軽症で容易に治癒した.
- 一般社団法人日本消化器外科学会の論文
- 1984-03-01
著者
-
小川 健治
東京女子医科大学東医療センター外科
-
矢川 裕一
東京女子医科大学東医療センター外科
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芳賀 駿介
東京女子医科大学附属第二病院外科
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榊原 宣
東京女子医大第二病院外科
-
梶原 哲郎
東京女子医科大学第2病院外科
-
大谷 洋一
東京女子医科大学付属第二病院外科
-
菊池 友允
東京女子医科大学第二病院外科
-
川田 裕一
東京女子医科大学第2病院外科
-
中田 一也
東京女子医科大学付属第二病院 新松戸病院外科
-
菊池 友允
東京女子医科大学附属第二病院
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芳賀 駿介
東京女子医科大学附属第二病院 外科
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中田 一也
新松戸中央病院
-
小川 健治
東京女子医科大学東医療センター 外科
-
榊原 宣
心臓病センター榊原病院
-
菊池 友允
東京女子医科大学付属第2病院外科
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大谷 洋一
東京女子医科大学付属第2病院外科
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