FMCにおける素形材加工技術(<特集>超高性能レーザ応用複合生産システム)
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概要
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素形材加工と総称される生産加工分野は非常に幅が広く, 鋳造, 塑性加工、粉末成形、溶接およびこれらの複合加工をすべて包含する。これらの加工法は、それぞれの有する技術的特長に基づいて、素形材加工の中で激しいシェア争いを展開しつつその座を維持し続けている。図1は昭和52年に全機械工業規模で実施した素形材加工法の採用状況に関する調査結果^1)であるが、鋳造と塑性加工が圧倒的に多く、さらにこれらの中で普通鋳造と鍛造が大部を占め、鍛造では熱間鍛造が主であることが明確に示されている。この分布は現在も基本的には変わらないと考えられる。図2は同じ調査による鋳造品と鍛造品の形状別分布であるが、得手、不得手の形状領域、換言すれば素形材加工の中での形状別分担領域が両加工法で大きく異なり、対照的でさえあることを見ることができる。FMCプロジェクトで研究開発対象として取り上げたのは鍛造を主とする塑性加工と粉末成形だけであるが、素形材加工のFMS全般について言及する場合には、他加工法、特に鋳造についての配慮が不可欠であること(特に容器・構造体についてはしかり)が上記から明らかであろう。
- 1983-08-05