砥石結合剤の組成が研削性能に及ぼす影響(第2報) : 結合剤の組成と砥石寿命
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概要
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前報においてビトリファイド結合剤の主成分(長石, 陶石, 粘土)の配合比が異なると, 同一結合度の砥石でも抗折力や弾性係数が異なることが実験的に確かめられたので, これに引続き結合剤組成, 結合剤率, 砥粒率の異なる砥石について乾式平面研削試験を行って, それらが研削特性に及ぼす影響を調べた.その結果, 結合剤組成, 結合度のいかんにかかわらず, 抗折力が約20MPa{2kgf/mm^2}以下のほとんどの砥石は少ない研削回数で研削抵抗が減少し, 砥石半径減耗量が急増する「目こぼれ型」になり, 抗折力が約30MPa{3kgf/mm^2}以上の砥石のほとんどは抵抗急増の「目つぶれ型」であった.しかし, 抗折力がその中間の砥石では, 結合剤組成や結合剤率が砥石寿命に大きな影響を与えることがわかった.すなわち, 長石成分の少ない結合剤は抗折力も弱く, 砥粒を保持するための一定の抗折力を得るには結合剤率を大きくしなければならないが, 砥粒との接着性が悪いため, ドレッシング後の砥石表面に結合剤が残留しやすく, それが砥石摩耗面積の増大に寄与し, 砥石寿命の低下につながるものと考えられることなど, 特に長石成分の影響が強く認められた.
- 公益社団法人精密工学会の論文
- 1981-09-05
著者
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