接着継手における接着剤層の応力分布
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概要
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接着継手設計上の指針を得るために, 基本的な接着継手モデルにせん断, 剥離, 引張りの各荷重が作用する場合について, 継手接着剤層内の応力分布を有限要素法を用いて弾性解析した.その結果, 各荷重の場合とも接着剤層端でかつ被着体との界面に応力集中が生じ, 接着剤層の中央部での応力分布はほぼ一様であることが明らかになった.この応力集中は接着剤の縦弾性率を大きくしてゆくと, 引張荷重の場合を除き大きくなる傾向にあり, 特に剥離荷重の場合に顕著である.従って, 剥離荷重の加わる継手には剛性の低い, 軟らかい接着剤が有効であることを示唆することができた.またせん断荷重の場合の解析結果と, 従来から重ね継手のせん断応力計算に使われてきたVolkersenとGoland&Reissnerの式の解析結果を比較し, 両式の継手への適用限界を明らかにすることができた.
- 公益社団法人精密工学会の論文
- 1981-03-05
著者
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