砥粒による工作物の除去機構
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概要
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研削機構を解明するためには、砥粒切れ刃による工作物の除去機構を明らかにすることが必要である。そこで本研究では切れ刃の弾性上すべり深さと切除比および砥石の摩耗に応じた切れ刃形状の変化について調べた結果、次のことが明らかになった。(1)A46KmVで焼入鋼を研削した場合、定常研削状態における弾性上すべり深さは平均0.2μm程度で、掘り起こしも少なく、工作物除去の主体は切削と言える。(2)ドレッシング直後、研削焼け発生時ともに弾性上すべり深さは大きく、平均0.4〜0.7μm程度に達する。(3)砥石軸方向の切れ刃先端レベルのばらつきは砥粒の摩耗に応じて急激に増大するが、円周方向の切れ刃先端は次第に同一レベルに近づく。(4)研削焼けが発生し始める時期と、切れ刃先端が砥石全周にわたってほぼ同一レベルになる時期は一致する。
- 公益社団法人精密工学会の論文
- 1980-08-05
著者
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