動圧気体軸受面へのスパッタリング(第1報) : TiN、TiC膜の摩擦摩耗特性
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概要
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動圧気体軸受の起動・停止時における摩擦特性を改善するため、軸受面に耐摩耗性硬質膜をスパッタによって生成した。スパッタによる膜の生成は高精度に仕上げた軸受面の精度を低下させることなく、その硬度を基板の2倍以上に高めた。軽荷重による膜の摩擦試験の結果からTiN膜とTiC膜とを選択し、これをスパイラルグルーブスラスト気体軸受の軸受面に生成し実用試験を行った。未処理の軸受面が数回の起動・停止で損傷がひどく、使用不能となるのに比べ、TiN膜を生成した軸受面は250回以上の起動・停止に耐えた。また、起動時の摩擦トルクも未処理の軸受面の40%と小さくすぐれた摩擦特性を示した。スパッタによる軸受面保護はセラミックスなどを溶射した軸受面に比べ寿命は劣るが、加工性の容易なこと、再生可能なこと、膜が剥離しないなどの利点を持つ。
- 社団法人精密工学会の論文
- 1980-08-05
著者
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