サックスとソシュールの論理に基づくマイノリティグループの言語的カテゴリゼーションへのアプローチ
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概要
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社会学者であり,会話分析(Conversation analysis)を創設したハーヴィ・サックスと近代言語学の父と言われるフェルディナンド・デ・ソシュールは一般に言語に対して基本的に顕著に異なる見解を持つとされるが,本稿は言語的カテゴリゼーションという一つの接点において論理の合成が可能であることを示唆する。特にサックスとソシュールの言語的カテゴリゼーション論理の統合が,マイノリティグループに課せられるラベル付けという行為とそれに対するマイノリティグループ側の対応行為について理解を深める方法論を提供することを説明するものである。アメリカ先住民,アフリカ系アメリカ人というカテゴリーなどを例に言語的カテゴリゼーションと社会的抑制,社会的価値の再構築について論議を進めることを主旨とする。