自然気胸に対する胸腔鏡下手術における術後再発およびその予防法の検討
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概要
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自然気胸に対する胸腔鏡下手術における術後再発およびその予防法について検討した.1992年から1997年3月までに胸腔鏡下に手術を施行した自然気胸は140例で, 9例(6.4%)に術後再発を認めた.再手術は6例に対し行った.うち3例に前回のstapleがブラ壁にかかっているのが認められ, ブラ壁の取り残しと考えられた.2例はブラの見落としあるいはブラの新生が考えられた.手術施行時期を前期2年とそれ以降の後期に分けると, 前期2年間は再発率が15%と高かったが, 後期は3%に有意に低下した(p<0.05).手術手技の習熟度の指標としての術後の肺瘻の発生率は後期に有意に少なく(p<0.05), 術後の肺瘻別での再発率は術後肺瘻を認めなかった群で有意に低かった(p<0.01).以上より, 術後再発は手術手技の習熟により減少できると思われた.さらに, 術式別の再発率はブラ切除に胸膜擦過を施行した群で有意に低く(p<0.01), 胸膜擦過による癒着療法も再発予防に有用な手段の一つと考えた.
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
- 1999-01-15
著者
-
北村 惣一郎
国立循環器病センター
-
谷口 繁樹
奈良県立医科大学胸部・心臓血管外科
-
東条 尚
奈良県立医科大学胸部・心臓血管外科
-
櫛部 圭司
奈良県立医科大学胸部・心臓血管外科
-
東条 尚
奈良県立医科大学 感染症センター
-
根津 邦基
奈良県立医科大学 第3外科
-
高浜 誠
奈良県立医科大学 第三外科
-
根津 邦基
奈良県立医科大学第三外科学
-
櫛部 圭司
奈良県立医科大学 放射線医学教室
-
高浜 誠
奈良県立医科大学 第3外科
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