胸腔鏡下に切除し得た限局性胸膜中皮腫の1例
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概要
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限局性の良性胸膜中皮腫に対して胸腔鏡下切除術を施行した.症例は53歳の男性で, 胸部X腺写真で右上肺野背側に半球状の腫瘤陰影を認めた.大きさ30×37mmで境界は明瞭であった.胸部CTで壁側胸膜より発生した神経原性腫瘍および限局性胸膜中皮腫を疑い, 胸腔鏡下手術を施行した.腫瘤は第4助間背側の壁側胸膜に存在し, 広基性であった.病理診断は良性の線維型限局性胸膜中皮腫で, 術後経過は順調であった.限局性の良性胸膜中皮腫に対して胸腔鏡下手術は良い適応と思われるが, 良性であっても, 限局性胸膜中皮腫は再発, 悪性化する可能性があるため, 他の良性腫瘍以上に腫瘍の完全切除に努めるべきと考えられた.
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
- 1998-07-15
著者
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