原発性自然気胸の発症例の手術適応について : 経済的側面の考察を加えて
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概要
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1997年1月から1998年12月までの2年間に当院を受診した原発性自然気胸症例を検討した.非手術例と手術例とを入院日数, 保険請求点数から比較して, より適切な治療体系を考察する手がかりを得んとした.手術症例は非手術症例の約10倍の医療費がかかっていることが解った.自然気胸の再発率は過去の報告では20〜40%程度と考えられているし, 今回の検討でも同等の結果があったことを鑑みると, 全例を手術適応とすることは, 患者の肉体的, 経済的負担を強いるのみでなく, 医療保険財政の浪費となる.経済的側面からみれば, 初発例はまず保存的に治療し, 初発でも5日以上の気漏の続く症例や再発例をのみ速やかに手術するのがよいと思われた.また手術例でも術前入院期間を短縮する余地があると思われた.
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
- 1999-09-15
著者
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