原発性自然気胸に対する自動縫合器を用いない胸腔鏡手術の成績
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概要
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自然気胸に対する胸腔鏡手術は,いまや標準的手術になりつつある.しかし,かつての開胸手術に比し術後の再発率が高いとの報告が多く,その対策として,壁側胸膜の擦過・切除,肺尖部の各種材料による被覆,フィブリン製剤の撒布などの付加処置を推奨する報告もある.肢窩開胸時代には,ブラを吸収性の糸で丁寧に縫縮していたのであるから,胸腔鏡で同様に行えばよい成績が得られる可能性がある.最近の約4年間,自動縫合器を用いずに,吸収性の縫合糸で縫縮した症例を集めて,その術後再発などについて検討した.参考として,同期間の自動縫合器を用いた症例の成績も検討した.自動縫合器を用いなかった症例は28例で,術後1年間では再発は認められず,満足の行く成績であった.小型少数のブラに限れば,付加処置は必要とは考えられず,縫合糸による縫合縫縮のみで十分であると思われた.
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
- 2002-03-15
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