日本における胸腔鏡下肺葉切除術の診療報酬に関する検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
2000年4月に新設されたリンパ節郭清を伴う胸腔鏡下肺葉切除術(以下VATS lobectomy)の保険診療報酬について,自動縫合器のコストの面より検討した.対象はVATS lobectomyを施行した原発出肺癌症例60例である.肺葉切除術1症例あたりでは5.1個,140,067円であり,保険診療報酬58,000点の24.1%に相当した.VATS lobectomyと肺悪性腫瘤手術の診療報酬の差21,400点から,この14,000点を引いた7,400点は,入院基本科の約7日分に相当した.これはVATS lobectomyによる入院期間短縮期間に相当し,今回の診療報酬改定は妥当なものと考えられた.しかし術中迅速病理診断を必要とする微小末梢肺腫瘤症例が急増しており,VATS lobectomyに先行する胎生検分の手術費・消耗品のコストも認めるという,より現状に即した診療報酬の改定の検討が望まれる.
- 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
- 2001-09-15
著者
関連論文
- 肺末梢小型陰影に対する胸腔鏡下針生検法の検討
- 心大血管疾患を合併する原発性肺癌に対する診断と治療の戦略(心臓血管外科との連携, 第22回日本呼吸器外科学会総会)
- 5. 腫瘍被膜及び隔壁に骨化を認めた全身型重症筋無力症合併胸腺腫の1切除例(第133回 日本肺癌学会関東支部会)
- 27.術後経過中扁桃転移を来した肺大細胞癌の1症例(第128回日本肺癌学会関東支部会)
- PS-076-3 非小細胞肺癌におけるMLH1,MSH2発現の検討
- 定期CT健診で発見された微小胸腺癌の1切除例
- 80歳以上超高齢者肺癌手術症例の検討(肺癌 (2), 第22回日本呼吸器外科学会総会)
- 頚部に大きく進展した上縦隔原発巨大肉腫の1切除例(拡大手術, 第22回日本呼吸器外科学会総会)
- P-304 超高齢者肺癌症例の手術適応についての検討(示説,高齢者肺癌の治療,第40回日本肺癌学会総会号)
- III-1-3 食道粘膜下腫瘍との鑑別を要した縦隔内気管支動脈瘤の1例(第54回日本食道疾患研究会)
- 15.肺野末梢肺癌の確定診断におけるVATS肺腫羽生検の役割 : 第24回日本肺癌学会北海道支部会
- 肺葉切除:VATS vs側方開胸 : 狭義と広義のVATS lobectomy
- 胸腔鏡下肺切除術を施行した長期介在気管支異物の一例
- PP-1557 縦隔腫瘍に対する胸腔鏡下手術の有用性
- 肺内リンパ節の臨床像とVATS生検
- P-192 肺野末梢小型肺癌に対する積極的縮小手術の中期成績(縮小手術)(一般示説20)
- 日本における胸腔鏡下肺葉切除術の診療報酬に関する検討
- 胸腔鏡下肺腫瘍生検で早期診断し得たCT健診発見の微小肺癌の1例
- 胸腔鏡下手術における肋間神経ブロックの有用性に関する検討
- 肺癌手術における在院期間の短縮 : 当院の試み : 医療保険料定額払い方式の時代を迎えて
- C-28 T3N0M0非小細胞肺癌の外科治療成績
- E77 胸腔鏡下手術における肋間神経ブロックの有用性に関する検討(胸腔鏡6,一般口演,第14回日本呼吸器外科学会総会号)
- W4-5 stage I非小細胞肺癌に対するVATS lobectomy+R2廓清症例の術後成績(胸腔鏡手術-成績と問題点-,ワークショップ4,第14回日本呼吸器外科学会総会号)
- 第23回日本肺癌学会北海道支部会 : 9.肺胞蛋白症罹患30年後に発症した肺胞上皮癌の1例
- 8.80歳以上の高齢者肺癌手術症例の検討(第27回日本肺癌学会北海道支部会)
- 肺癌におけるCD8陽性T細胞浸潤に関する免疫組織学的検討