池見「身心」医学における東洋的「気」をめぐって
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概要
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池見教授が提唱される医学は, 優れて東洋的な身心一如の医学であり, それはいわば「地にいます母なる神」へと人間実存を全託せんとする医学であろう. ところで一如とは, 厳密には一元論を意味しない. 心と体へのアプローチの方法は明らがに異なる. それゆえ身心一如は単なる一元論でも二元論でもなく, 独特の不一不二的論理構造を有する. 東洋の気も, 単なる精神ではなく, 単なる物質でもなく, またその何れでもあるような宇宙的生命エネルギーであるとすれば, まさにこのような気の理こそ, 不一不二的な即の論理に外ならないであろう.(1987年7月24日 受付)
- 産業医科大学学会の論文
- 1987-12-01
著者
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