オーストラリアにおける産業医学の発展の歴史 : Part1 1788-1970
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1788年イギリス帝国は,シドニー湾に犯罪者植民地を設立した.その特徴的な人口構成から,初期の職業は主に刑務所の守衛であった.初期の健康災害は病気,外傷,刑罪によるものであった.1800年代初期から中期にかけて自由な移民が徐々に増加していき,新しい型の雇用と,それに伴った災害が出現した.1851年商業的な金床が発見され鉱山の数が増加し,19世紀の終わりには採金作業は最も危険な職業の一つとなった.初期の鉱山での災害は巻き揚げ機の事故や出水であり,さらに,砒素や水銀などの有機化学物質が加わった.オーストラリアにおける工場の発展は1900年代に起こった.この期間はまた,労働者の健康についての関心も高まり,その後,先駆的な疫学上の研究も増加した.結論として,オーストラリアにおける産業医学の発展の歴史から多くのことを学ぶことができ,さらに,その多くは新しい世紀における産業医学の政策を決定するのに有用であることがわかる.
- 2004-12-01