胃内腔潅流ラットにおけるH2受容体拮抗剤の血清ガストリン動態に及ぼす影響
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概要
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HistamineH2-antagonistの血中ガストリン動態へ及ぼす影響について, 胃内pH並びに胃内腔容量の変動を除外したラット胃内腔潅流系を用い検討した. Histamine刺激胃酸分泌を, cimetidine, famotidine, ranitidine並びにTZU-0460のhistamineH2-antagonistを用いて抑制し,胃酸分泌量と血清ガストリン値を測定した.いずれの薬剤投与群も用量依存性の酸分泌抑制がみられると同時に, 血清ガストリン値の用量依存性の増加がみられた. その増加はcimetidineおよびranitidine投与群では酸分泌抑制の用量一反応関係を示す低用量より認められたのに対し, famotidineおよびTZU-0460投与群では最大酸分泌抑制効果を呈する高用量域よりみられた. 以上より, histamineH2-antagonistは血中ガストリン増加作用を有する事, この作用は胃酸分泌抑制の二次的な結果ではないことが明らがになった. またこの作用は,胃前庭ガストリン分泌細胞に対する直接作用である可能性が示唆された.(1988年2月15日 受付)
- 1988-06-01
著者
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