癌医療における QOL
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概要
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近年癌医療の治療成績は生存率や有効率とともにQuality of Life (QOL)の面からも検討されるようになってきた。癌患者の背景、置かれている状況はさまざまであり、これに応じて適切なQOL尊重の癌医療が実施されなければならない。しかしそれにはQOLとは何か、その評価の方法、癌は慢性疾患であるという発想からそのプロセスに応じたQOLを考慮する医療対応の基本的なあり方とその実際の具体的医学・医療内容、QOLの科学性など解決すべき問題点が多い。ここではこのような観点から癌医療におけるQOLの考え方について概説した。QOLという言葉が癌医療に求めているのは患者個人個人を配慮したindividual therapyの必要性である。癌医療は癌患者に対する全人的な医療行為であり、常に癌患者とともにあることを問い直すべきであろう。これはターミナルケアに限ったことではなく、癌医療のすべての領域でいえることである。
- 日本生命倫理学会の論文
- 1992-11-30
著者
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