遺伝子と人格
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概要
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「ヒトが「生存権の主体」であるためには、「自己意識があること」が必要条件であり、その条件をみたさない存在者の死を引き起こすことが許されるという議論は、「パーソン論」あるいは「人格論」と呼ばれている。」(蔵田)「パーソン論が前提としている視座、いわば人間を見つめる視点の据えかたに大きな欠陥がある。」としてその代わりに「物語を紡ぐ存在としての人間」が提案されている。(浜野)この視点は、人類遺伝学の知識と重ね合わせることができる。一方、現在、全世界で進められているヒトゲノム解析計画は、2003年までにその全貌が明らかにされると言われている。これは、遺伝子診断が一般の患者の身近なものとなっていることを示している。遺伝子診断は、「個体の細胞は全て同じ遺伝子を持っている。発生以降遺伝子は変化しない。血縁者では遺伝子を共有している。」の三つの特徴があるとしている。(福島)本稿では「遺伝子と人格について」実証的な考察を加えた。
- 1999-09-13