第41次南極地域観測隊気象部門報告2000
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概要
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この報告は,第41次南極地域観測隊気象部門が,2000年2月1日から2001年1月31日まで,昭和基地において行った気象観測結果をまとめたものである.観測方法,測器,統計方法等は,第40次隊とほぼ同様である. 越冬期間中,特記される気象現象として,次のものが挙げられる.1) 地上気象観測において,3月には好天が継続し,月平均気温の低い方,月最低気温の低い方,月間日照時間の多い方等の,また,10月には曇天が持続し,月平均雲量の多い方,月間日照時間の少ない方のそれぞれの極値の更新があった.2) 高層気象観測では,9月,10月の50hPaより上の領域で30年平均値に比べて強い西風偏差が現れた.3) オゾン全量観測において,昨年に引き続き大規模なオゾンホールを観測した.オゾンホールの消滅は12月1日で,オゾンホールが継続して大規模に発達している1992年以降では94年に次ぎ2番目に早かった.4) エアロゾルゾンデ観測において,春季南極上空で形成されるオゾンホールの重要要因となっていると思われる極成層圏雲(PSCs)の雲粒子の分布状況を観測した.
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