尿素液中に於ける葉面尿素吸収 : 尿素葉面処理の基礎的研究(第 3 報)
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概要
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1.ハツカダイコンの葉を母体から切取ることなくそのまま葉面を尿素溶液の中に浸し葉面の尿素吸収について測定した。一般に尿素濃度の高いほど又液浸時間の長いほど吸収総量は増す。又吸収速度は実験の当初が大であり時間の経過と共に減ずる。2.以上の結果から見ると尿素を葉面撒布する場合も葉を液浸する場合も葉面の尿素吸収の経過は略同一である。その吸収は濃度落差に基づく受動的吸収が主であろうと思われる。液浸の場合は水中でcuticleの膨潤があるから尿素の透過性は増すものと思われる。3.葉面の尿素吸収に積極的吸収が関与するかどうかを知るため2,4-dinitrophenolを加用して見たが吸収に著しい影響は無かつた。然しcuticleがDNPを通さぬことも考えられるから積極的吸収の存否を確認するためには尚若干の実験が必要である。
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