ステップ方式による調理実習指導法の開発
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1)栄養指導の目的である理解と実践という点で,一括説明方式調理実習法では,受講者の理解度に関し問題のあることを実感していたので,より効率的で効果的な新しい調理実習指導法を開発し,「ステップ方式」と名づけた。2)「ステップ方式」調理実習指導法の準備と進行i)本方式を効果的に進行するために,事前に指導手順表を作成する。ii)指導手順表作成脚こ,メニューを単位作業に短ぐ分解する。iii)単位作業ごとに,講師は実習のポイント,調理法を説明し,受講者はその説明に従って実習を進める。iv)説明一実習一説明一実習一と進め,説明および実習のそれぞれの単位時間は5〜15分位とする。3)本方式採用による効果i)指導内容の徹底と実習時間の効率的使用ができた。ii)全員参加対話型指導となった。4)本法は,調理の基礎教育,特定目的の徹底指導,一回限りの実習の指導等に適していると考えられる。今後は,「受講老が家庭や地域でどのように実践しているか」の追跡調査を行い,本方式の一層の工夫,改善をしていきたいと考える。終りに,本研究にさいして,ご指導いただいた広島女学院大学短期大学部平野マスミ教授に深謝いたします。なお,本研究は,第33回日本栄養改善学会(1986年11月)で発表した。
- 日本調理科学会の論文
- 1987-12-20