あんに関する研究 : 第三報 : 乾燥あん保存中の脂質の変化
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概要
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1.乾燥こしあん保存中の脂質の酸化状態をA.V., P.O.V., C.O.V., およびT.B.A.V.によって測定した。水晒区と水晒省略区を比較すると,かなり差のあるあんとそうでないあんがある。これは含有するリノレン酸の比率の差によるものと思われる。2.豆類の脂肪酸はパルミチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,リノール酸,リノレン酸が大部分であるが,リノレン酸の比率の高い乾燥こしあんは保存中に酸化されやすい。3.酸化が進んだ乾燥こしあんはにおいの変化とともに変色しpHが下り異味を感じる。本実験に御助言を載いたノートルダム清心女子大学,長沢俊三教授,西堀幸吉教授,佐藤孜郎助教授に深く感謝します。また,実験の一郎を担当された本学学生,岡本良子君,須波由紀子君に謝意を表します。本報告は昭和48年5月第27回日本栄養・食糧学会総会において発表したものの一部である。
- 1975-06-20