試験的手法による食品の嗜好調査
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概要
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当社従業員を対象に食品に対する嗜好を調査して,データをさらに食品群,素材,味,調理法によって分類した後,性および年代を加え累積法を用いた3元配置法により解析を行い,次の結果を得た。1)個人差は非常に大きかったが,女性のほうが嗜好度が高いことおよび性別により食品の嗜好に差があることが認められた。ビフテキ,さしみ,大粒おろし,すきやき,みかん,なしは男女ともに好まれ,鰻の蒲焼は男性に,ちらしずし,茶わんむし,ショートケーキは女性に特に好まれた。また鯵の煮物およびしめさばは男女ともに嫌われ,スパゲッティ,オムレツ,うずら豆の甘煮,まんじゅうは男性に,朝鮮漬,チーズ,生卵,鰻の蒲焼は女性に特に嫌われた。2)食品群では,肉料理が男女ともに好まれ,野菜料理,果物類および菓子類は特に女性に好まれ,乳加工品と漬物類は特に女性に嫌われた。3)男性は「どちらでもない」と答える割合が女性よりも高かった。4)素材では,牛肉およびえび,貝が男女ともに好まれ,海藻および果実は特に女性に好まれた。また乳および魚は特に女性に嫌われた。5)油っぽい味は男女ともに好まれ,甘いおよび酢っぱい味は特に女性に好まれた。6)調理法では,煮るが男女ともに最も好まれず,生は女性のほうに好まれた。7)今回,試みに用いたデータ集計の方法により不合理な結果は認められなかったが,食品の特徴の表現,調査対象者の詳細な層別および嗜好選択肢の細分化など,さらに検討を要すると考えられる。おわりに本調査結果の電算機処理にあたり御指導,御協力を賜わりました財団法人日本規格協会若園叔邦氏に深謝致します。
- 1978-12-30
著者
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三枝 修
日本農産工業(株) 中央研究所
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勝田 芳雄
日本農産工業(株) 中央研究所
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持田 芳照
日本農産工業(株) 中央研究所
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真貝 弘司
日本農産工業(株) 中央研究所
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甲賀 清美
日本農産工業(株) 中央研究所
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