消費者のメニュ-選択に対する栄養表示の効果
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概要
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一般にアメリカの消費者は栄養や健康問題への関心が高いが,実際に望ましい食品選択が行われていないという報告がある。そこで本研究では栄養素を示すことにより,大学内カフェテリア利用者のメニュー選択にどれだけの変化があるかを Engel-Kollat-Backwell の方法に基づき調査し,理論的回帰分析を行い,その効果を検討した。日替わりランチメニューを対照に各々,カロリー,総脂肪量を数値で表現するとともに,脂肪,炭水化物,タンパク質のエネルギー比率をグラフで表示した。表示期間は3週間とした。カフェテリア利用者に健康管理状況,栄養問題意識度,栄養知識度,その日のメニュー選択状況について栄養表示前と表示中に分けて調査し,栄養表示利用者の特徴,高脂肪食品選択者の特徴についての分析を行った。その結果,表示に気づいた人は,カフェテリアを大変よく利用する人か,またはその日初めて利用した人で,実際に表示を参考にメニューを決めた人は栄養問題に深く関心のある人であった。また高脂肪食品選択者の特徴は,消費者の2段階意識決定理論に基づいて分析を行った。すなわち(1)日替わりメニューを選ぶかどうか,(2)日替わりメニューのうち何を選ぶのかの2段階から検討した。その結果,日替わりメニューを選ぶ率は栄養表示に気づいたものほど高く,日替わりメニューのうち高脂肪食品を選ぶ率は栄養表示に気づかなかった者ほど高かった。したがって,栄養表示に気づかなかった者が多かったものの,カフェテリア利用者のメニュー選択に栄養表示により高脂肪食品選択を避ける効果があったことが明らかとなり,栄養表示の必要性が示唆された。
- 日本調理科学会の論文
- 1997-05-20
著者
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Tamura Keiko
University Of Wisconsin Department Of Consumer Sciences
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津田 淑江
Kyouritsu Women's Junior College
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Holden Karen
University Of Wisconsin Department Of Consumer Sciences
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Tsuda Toshie
Kyouritsu Women's University
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Voichick Jane
University of Wisconsin, Department of Nutrition Sciences
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Voichick Jane
University Of Wisconsin Department Of Nutrition Sciences
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Tsuda T
Kyoritsu Women's Univ.
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田村 圭子
University of Wisconsin, Department of Consumer Sciences