膵癌化学療法時のファーマシューティカルケア : 塩酸ゲムシタビンによる白血球減少に対するG-CSF製剤の適正使用
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概要
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Pancreatic cancer is one of the most resistant malignancies and operations, radiotherapy and chemotherapy have all been widely used for the treatment of this disease. Gemcitabine, a new drug against pancreatic cancer, has been accepted for use in a palliative setting in Japan since April 2001. It is highly important for pharmacists to check for adverse effects of new drugs, especially in the case of chemotherapeutic agents, because these agents may exhibit many serious adverse effects such as hematologic toxicity that could be fatal to patients. In this study, we investigated the adverse effects of gemcitabine to improve the pharmaceutical care of patients with pancreatic cancer. In a survey of adverse effects, severe leukopenia was observed in most patients. G-CSF (granulocyte colony-stimulating factor) has been commonly used as a therapeutic agent for leukopenia, and its major principal action is to stimulate the proliferation, differentiation, and function of the granulocyte lineage in the peripheral blood. Another action is to cause marrow stem cells to migrate into the peripheral blood. Because of this latter action, it is advised that G-CSF should not be given concurrently with chemotherapeutic agents, and should be discontinued at least 24 hours before and after the administration of chemotherapeutic agents. Since there have been some patients in whom G-CSF was administered within 24 hors of gemcitabine treatment, we provided drug information about the optimal usage of G-CSF to doctors concerned. As a result, a normal level of leukocytes could be maintained, and the usage of G-CSF was decreased. In conclusion, we confirmed that leukopenia is the major adverse effect of gemcitabine in pancreatic cancer patients, and demonstrated that the appropriate use of G-CSF for the treatment of gemcitabine-induced leukopenia makes this chemotherapy both safer and more economical.
- 日本医療薬学会の論文
- 2003-06-10
著者
-
今村 正之
京都大学大学院腫瘍外科学
-
乾 賢一
京都大学医学部附属病院薬剤部
-
土井 隆一郎
京都大学大学院医学研究科腫瘍外科学
-
藤本 康二
京都大学大学院医学研究科腫瘍外科学
-
尾上 雅英
京大病院薬剤部
-
寺田 智祐
京都大学医学部附属病院薬剤部
-
尾上 雅英
京都大学医学部附属病院薬剤部
-
奥田 真弘
京都大学医学部附属病院薬剤部
-
加藤 貴子
京都大学医学部附属病院薬剤部
-
齋藤 秀之
京都大学医学部附属病院薬剤部
-
乾 賢一
京都大学 大学院医学研究科心臓血管外科
-
奥田 真弘
三重県立大学医学部附属病院薬剤部
-
奥田 真弘
京都大学医学部附属病院 薬剤部
-
今村 正之
京都大学大学院医学研究科腫瘍外科学
-
乾 賢一
京都大学医学部
-
斎藤 秀之
熊本大学医学部附属病院薬剤部
-
今村 正之
大阪府済生会野江病院 外科
-
奥田 真弘
三重大学医学部附属病院臨床麻酔部
-
Okuda Masahiro
Department Of Pharmacy Mie University Hospital Faculty Of Medicine Mie University
-
土井 隆一郎
京都大学大学院医学研究科肝胆膵・移植外科
-
寺田 智祐
滋賀医科大学医学部付属病院薬学部:日本病院薬剤師会学術委員会学術第2委員会
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