社会生活指標からみたアジア諸国の生活水準
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概要
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The World Bank classifies 209 countries and economies by GNP per capita into four income groups: Low-income, Lower-middle-income, Upper-middle-income and High-income. By this classification, many Asian countries -Bangladesh, China, India, Lao PDR, Pakistan, Sri Lanka and Viet Nam-belong to the Low-income group. However, we are unable to judge living conditions by GNP per capita alone. Thus, this paper makes an attempt at judging the living conditions of 14 Asian countries by comparing nine kinds of social indicators. My tentative conclusion on the living conditions of 14 Asian countries is the following; Low living condition -Bangladesh, India, Lao PDR, Pakistan Middle living condition - China, Indonesia, Malaysia, Philippines, Sri Lanka , Thailand, Viet Nam High living condition -Japan, Korea, Rep., Singapore 世界銀行(The World Bank)発行の”The World Bank Atlas,1996”は,世界の209か国(一部,地域を含む,以下同様)を1994年の1人当りGNP(米ドル換算)の多寡によって,低所得国,下位中所得国,上位中所得国,高所得国の4つのグループに分類している。われわれはこれによって,所得水準・生活水準からみた対象国の位置づけを一応知ることができる。しかしこうした単一の指標によって所得水準・生活水準を測ることは,若干の無理ないしは限界があることもまた否定できない。 そこで筆者は,アジア諸国を対象に,各種社会生活指標(social indicators)を用いて,それぞれの国の実質的な所得水準・生活水準を観察し,その結果が世界銀行の分類とどの程度整合しているか,あるいはどの程度ギャップを持っているかを調べてみた。ただこうした社会生活指標には,データの利用可能性という点でいろいろ制約がある。したがって以下の分析においても,統計処理上の厳密性を犠牲にしなければならないこともあり,したがってその結論についても若干の問題点を含むことはやむをえない。ただ筆者としては,こうした作業を通じて,各国の経済実体・生活実体についての複眼的な見方を提示したいと考える。
- 文教大学の論文
著者
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