Sustainable「Ghra」の研究 : 優しい環境学序説
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概要
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The goal of this paper is to create a more appropriate way to conceive environmental design. There are three dimensions necessary to articulate and achieve this goal. First, I introduce a new conception or motto to be associated with environmental design: "Sustainable Ghra ". Ghra is an Indo-European word for 'green' and it connotes growth with the blessing of water, wind and the sun. Second, building upon the conception of sustainable ghra I demonstrate that devices created in accord with 'living systems' as the term is used in bio-physics, represent more environmentally appreciated creations. Finally, I emphasize and show the importance of a self-productive process in environmental design. 当論文は、コミュニティ――小さな子供からお年寄りまでのいろいろな年代層の人々、体の丈夫な人も弱い人も含めた人々の集まり――の日々にとって、精神の環境汚染ともいうべきイライラや退屈から少しでも人々を守り、心地よい緊張、落ち着いた中にも華やかさと精神の充実をもたらしてくれる「ゆとりのある環境」の基本原理はどこにあるかの考察である。日々の問題であり、特殊なテンポラルな場の考察ではない。この問題に関して、環境設計学者は皆それなりの原理を示唆あるいは暗示してきたが、機能主義が支配的であったモダニズム以後の傾向は一言で言えば、生きられる世界の取り戻しとしてゲシュタルンの質、あるいはambiguityの質を実現することに関心が払われたように思われる。ここでは「生きられる世界の取り戻し」を必須のものとした彼らの環境設計概念に共通に内在する原理の考察と、彼らが見落とし勝ちであったもう一つの大切な環境設計の原理「制作性」の考察が主となる。全体はいささかシンボリックな言い方を許していただくとして、「Ghra(*意味については、後述する)の維持可能性」の内にあると見るが、それは構造の問題と行動性の問題に一応分けて考えることができる。構造面では、それが「生きられる世界のポテンシャリティ」を保証しているかどうか、行動性では、生きることのうちに作ること、育てることそして大切にすることが一連のこととして組み込まれて自然なかたちになっているかどうか、つまり「制作する」がどれだけ日課的なものになっているかどうかが問題になろう……・・。
著者
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