ハスモンヨトウ野外雄成虫と飼育雄成虫の交尾能力および飛しよう行動の比較
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概要
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ハスモンヨトウの野外雄と飼育雄について余命,授精能力,フェロモントラップでの再捕率および飛しょう時間の差異について,比較検討を行い次の結果を得た。1. 乾式フェロモントラップで捕獲した野外雄の捕獲後の平均生存日数は10.9日であったのに対し,飼育雄の羽化後の生存日数は,17.0日であった。したがってこの試験を行った11月頃の野外では,フェロモントラップにいろいろな日令の雄が集って来ていることが推察された。2. 雄成虫の生存期間における授精精包数は,飼育雄の平均が6.8個であり,羽化後比較的新しいと思われる野外雄のそれは平均6.3個であり,両者にほとんど差はなかった。3. フェロモントラップにおける再捕率は,飼育雄より野外雄が明らかに高かった。その差異は低温など気象条件の悪化とともに大きくなる傾向が認められた。4. 1回の飛しょう時間は野外雄も飼育雄も個体変異が大きく,両者の差は認められなかった。しかし,飛しょう活動は野外雄の方が活発であることが観察された。
- 1976-12-25
著者
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