カイコの中腸皮膜組織のfreeze-etching法による電子顕微鏡観察
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概要
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著者はカイコの中腸皮膜組織の超微形態を超薄切片法によって観察してきたが,今回は立体視の観点からfreeze-etching法によって再度中腸細胞の一般的な超微形態を観察した。中腸の円筒細胞および盃状細胞の核および核膜,ミトコンドリア,コルジ装置,基底部の原形質膜の陥入,ミクロビリー,分泌物,ならびに細胞内の接着部,などの諸小器官の微細構造を立体的に観察した。核膜に沿った核表面の観察から核膜孔の分布密度および大きさを知ることができた。さらに,盃状細胞の盃胞面に密集するミトコンドリアを内在する原形質膜の突起についても立体的な微細構造を明らかにした。昆虫組織の電子顕微鏡的研究におけるfreeze-etching法の利点および超薄切片法との併用の必要性について考察した。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1973-06-25
著者
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