ハネケナガツヤコバチの卵巣卵数と産卵数に及ぼす日令効果
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概要
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ヤノネカイガラムシの寄生蜂,ハネケナガツヤコバチの日令が卵巣内の成熟卵数および産卵数に及ぼす影響を25°Cの温度条件下で調べた。この寄生蜂は羽化当日から成熟卵を持っているpro-ovigenicな種である。羽化後寄主を与えないと,羽化後3∼4日目から卵吸収が始まり,その後寄主を与えてももはや卵形成は行なわれないようである。1日あたりの産卵数は双曲線を描いて減少し,平均寿命は約13日である。羽化当日から産卵した寄生蜂の総産卵数は平均67.8個であるが,羽化後4日間寄主を与えないだけで総産卵数は13.9個に減少した。また,羽化後8日間寄主を与えないものの総産卵数はわずか3.4個であった。このような寄生蜂をヤノネカイガラムシの密度を低下させる要因として生物農薬的な利用を行なっても,その効果は期待されないであろう。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1972-12-25
著者
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