薬害研究および検定材料としてのクロレラについて : (予報)
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概要
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緑藻類に属する単細胞植物クロレラが,薬害および農薬に対して植物が示す生理作用を研究しまたは検定するための材料として適当であるかどうかを検討してみた。クロレラに各種溶剤を作用させたところ,大豆,緑豆などと大体平行した感受性を示した。この結果はまた溶剤による薬害についていわれてきた,沸点が高いものほど薬害作用が著しいということを定量的に裏書きしていると同時に,今後検討すべきいくつかの傾向を示している。また,麦類,疏菜類あるいは林木でしばしば観察される微量農薬による刺激作用も認められた。なおクロレラは培養が容易でつねに均一な個体を揃えることができ,実験上便利な点が多い。以上のことから,クロレラは農薬による薬害および植物の生理変化を研究するうえのよい材料の一つになるものと思われる。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1958-09-01
著者
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