ハネナガマキバサシガメNabis(Nabis)stenoferusの発育・生存率と温度及び餌密度との関係
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概要
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1) 20, 24, 28及び30°Cの4段階の飼育温度におけるハネナガマキバサシガメNabis (Nabis) stenoferus HSIAOの卵及び幼虫の発育日数,生存率及び捕食数を調べた。20, 24及び28°Cにおける卵及び幼虫の発育日数は温度が高くなるほど短縮されたが,30°Cでは高温による遅延が見られた。卵の発育零点は13.2°C,幼虫のそれは13.4°C,卵から成虫までの有効積算温度は323.6日度であった。各温度間における生存率は24°Cで高かったが,捕食数には有意差は見られなかった。2) 1日当たり0.5, 1, 3及び8餌密度区におけるハネナガマキバサシガメ幼虫の死亡率と捕食数を調べた。低い餌密度区ほど幼虫の死亡率が高かった。0.5餌密度区では幼虫は羽化しなかった。本種幼虫の捕食量は餌密度依存的であった。餌密度が低い場合,1頭の捕食時間が長くなり,より丹念に栄養物を摂取すると考えられた。
- 1995-08-25
著者
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