時代の催眠理論とその実際
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概要
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フロイドが棄てて顧みなくなった後も, 催眠療法にはその理論や実際の面で, 重要な進展がみられてきた。催眠法は, また, 精神生理学や実験的精神病理学の分野でも, 広く研究のための道具として利用されてきている。この論文では, 力動的な理論や技法を, とくに強調することにした。とりわけ催眠の過程における自我心理学に重点がおかれており, 最後に催眠分析で治療された二つの症例をあげた。催眠現象は, 何世紀もの間, 人々を魅了してきた。そして, 好奇心が高まり, 感動がひろまった。しかし, 催眠の真面目な研究者は, 不当にも, 危険な科学的とは言えない, まったく道理にかなわないテーマに手をそめてでもいるかのようにあつかわれている。
- 日本心身医学会の論文
- 1967-06-01