においによる個体識別の遺伝学
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概要
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個体を特徴づけるにおいは、その摂取する食物や健康状態によって影響されるばかりでなく、遺伝子による支配も受ける。主要組織適合抗原複合体(Major histocompatibility complex : MHC)遺伝子が、マウスでは、1匹1匹お互い同士を識別するのに役立つ個体特有なにおいのシグナル、におい型を賦与していることを明らかにした。このにおい型の感知は交配相手の選択や妊娠の成就、親子間の行動を定め、同系交配を避けることにより、遺伝的な多様性をひろげている。におい型を構成しているにおい物質を同定し、マウスで観察された効果がヒトでもみられるか検討した。
- 日本味と匂学会の論文